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Fandom powered by Wikia上の広告について疑問に思った点はありませんか?このブログ(全3回の第1回目)をお読みになり、下のコメント欄からご質問をお寄せください!

広告。これには、誰もが様々な意見を持っていることでしょう。広告はインターネットの重要な部分であり、Fandomのような会社にとっては、サイト運営に必要な資金を得るための手段となっています。Fandomのブログでは、これまで広告について大きく取り上げたことがなかったため、今週はFandom上の広告について詳しくご紹介していきます。1回目と2回目の投稿では、Fandomに広告が表示される理由についてご説明します(Fandomは広告によって支えられる事業形態であり、広告を表示することで、ユーザーに利用料をお支払いいただくことなく、世界最大のエンターテイメント・サイトの運営と継続的な改善を実現しています)。また、サイトに表示される広告の種類についてもご紹介します。そして、シリーズ最終回では、Fandom上の広告のこれからと、ユーザーの視点に立った広告掲載の改善について取り上げます。

Fandom上の広告掲載の現状[]

では、さっそく本題に入りましょう。Fandom上の広告掲載には、まだまだ改善の余地があります。インターネット上の多くの営利サイトと同じく、Fandomの1ページごとの広告数は増え続けており、広告コンテンツとサイトのコンテンツのバランスがやや不均衡になっています。これでは、ログインしていないユーザーにわずらわしさを感じさせることもあるでしょう。こうした現状は、Fandomのユーザーの方々も、我々スタッフも認識していることで、このブログシリーズを投稿することになった理由の1つでもあります。このブログを通じて、Fandomスタッフがユーザーの方々と共通の認識を持っており、今年、こうした状況の改善に取り組んでいくことをお伝えしたいと考えたのです。

この取り組みについてお話しする前に、まず、ブログ投稿の中で使われる用語や概念についてご説明します。これを参考に、Fandom上の広告掲載の基本的な仕組みについてご理解を深めていただけたらと思います。

広告の種類:プログラマティック[]

プログラマティック広告は、2つの大きな理由から、多くの人が真っ先に思いつく広告の種類です。その1つ目は、プログラマティック広告がインターネット上で幅広く使用されていること。2つ目は、良いものから悪いもの、関連性が高いものから低いものまで、その品質が様々であることです。プログラマティック広告は直接的に提供されているわけではありません。つまり、Fandomの営業チームが広告に関わる会社と直接的にやり取りすることなく、アドエクスチェンジ(Ad Exchange)パートナーからFandomに配信されるのです。アドエクスチェンジには、世界中から広告枠を購入する何千もの広告バイヤーが関わっています。

Programmatic Ad Example

wikiページ上のプログラマティック広告の例。2つの広告はそれぞれテーマが異なり、必ずしもwikiの読者と関係がある内容とは限りません

プログラマティック広告には、どのウェブサイトにどのような広告コンテンツ(広告ユニット)を配信するかということに重点を置く広告業界全体の特色がよく表れています。また、Cookieなどの手段を使って個々のウェブユーザーやそのマシンについてできる限り多くの情報を収集するという方法も次第に取り入れられるようになりました。これにより、(少なくとも理論的には)個々のユーザーの関心や習慣との関連性がより高い広告が表示されるようになっています。

アドエクスチェンジは、ウェブサイトにおけるプログラマティック広告のサイズ、形状、プレースメントの統一化に大きく影響しています。ユーザーがどのサイトにアクセスしても同じ広告が同じ場所に表示されるのは、そのためです。また、アドエクスチェンジはユーザー独自の特徴をある程度理解しているため、ウェブ上を移動するユーザーの後を同じ広告がついてくる可能性をさらに高くしています。ですから、Cookie などの識別情報をブロックしたり定期的に削除したりするユーザーの場合、表示されるプログラマティック広告の関連性は(多くの場合は品質も)非常に低くなるでしょう。アドエクスチェンジがユーザーのことを理解できなければ、ランダムな広告が配信されるためです。これでは、ユーザーの視点に立った広告掲載とは言えません。

プログラマティック広告は、個別にはどのサイトでもそれほど高い収益をもたらすわけではなく、そのことがウェブ上の広告数の増加につながっています。Fandomでは今後、プログラマティック広告の数と、使用されるアドエクスチェンジの数を減らすことを目標にしていきます。また、Fandomでは、システムを不正に使用したり低品質な広告を配信したりするアドエクスチェンジを排除することも可能です。これについては、次回のブログで詳しく取り上げます。

広告の種類:ダイレクト[]

ダイレクト広告は、Fandomの営業チームと関連会社や代理店との直接的なやり取りをもとに掲載される広告であることから、そのように呼ばれています。ダイレクト広告は連携作業に基づいており、Fandomのデザイナーによって作成され、Fandomの閲覧者に合わせて調整されています。また、サイズは大きめで、1ページの複数の広告ユニットにまたがっていることが多いのも特徴です。

Direct Ad Example

ダイレクト広告の例。広告主はwikiの読者に対して直接呼びかけを行っています。動画の再生ボタンもついており、見栄えのよい広告になっています。

直接販売される広告は、特にプログラマティック広告と比較すると、全体的に品質が高く、Fandomの閲覧者やコミュニティ・メンバーとの関連性も高くなります。一般的に、ダイレクト広告の方がより快適で、興味深い広告掲載になると言えます。また、Fandomの収益も大幅に高くなるため、ページあたりの広告数を減らすことが可能です。Fandomの目標は、これまで数年間継続してきた取り組みでもある、Fandomの成長をサポートするうえでダイレクト広告の利用を増やしていくことです。

広告主にとって大切なこと[]

近年、ユーザーを含むウェブ全体の発展に伴って、ビューアビリティ(視認性:画面上でユーザーに広告が表示されたであろう時間)が広告の掲載効果を測定するための標準的な指標として用いられるようになりました。クリック率(CTR)は今でも重要ですが、以前ほどではありません。この傾向はまだ新しく、多くのサイト運営者がその流れに乗りつつあるようです。

関連性も、広告スペースに資金を投入している会社にとって重要な要素です。広告主は、その会社の製品やサービスに関心がありそうなユーザーに広告を表示したいと考えています。ですから、Fandomのユーザーには、ビデオゲームなどのビジュアル・エンターテイメントに関するダイレクト広告が表示されがちです。しかし、時には車やテクノロジー、食品に関する広告が表示されることもあります。広告主は、エンターテイメントに精通した賢い消費者であるFandomのユーザーに広告を見てもらいたいと考えているのです。

ユーザーにとって大切なこと[]

たいていのウェブユーザーは、Fandomなどの無料サイトにアクセスすればある程度の広告が表示されるものと想定しています。広告は、新聞・雑誌の発行が始まったころから数世紀にわたって、またラジオ放送やテレビ放送を通じて、マスメディアの一部となってきました。ウェブサイトもその点では同じです。他のメディアと同様に、バランスが崩れすぎると(つまり、広告がメインのコンテンツを表示する時間やスペースを奪い過ぎると)、サイトの全体的な魅力が低下してしまいます。そうすれば、閲覧者は広告を回避する方法を求めたり、見たいコンテンツを探して別のサイトへ行ってしまったりする結果となるでしょう。

広告の技術的なパフォーマンスもたいへん重要です。アニメーション、動画、インタラクティブな要素を含む広告は非常に優れた広告コンセプトであり、Fandomでは、このような広告のデザインや機能と、読み込み速度やコンテンツの見やすさとのバランスが保たれるように努めています。また、一部の広告では、ユーザーとその操作に関するデータを収集しています。これらは、適切な広告掲載のためには重要ですが、場合によっては全体的なユーザー・エクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があることも忘れてはなりません。

今回の投稿では、ビューアビリティ、関連性、バランス、パフォーマンスを中心に取り上げました。シリーズの残り2回の投稿では、広告についてさらに詳しくお話しします。今回の投稿の内容について、または広告の仕組み全般についてご質問がありましたら、下のコメント欄にてお寄せください。お待ちしております!

本ブログ記事は英語版のMaking Ads Better: The Basicsを翻訳したものです。