コミュニティセントラル
登録

8月、私たちはWikiの現代化やモバイルの現代化といったプロジェクトの成功を背景に、新プロダクトの第一歩目のテストを行いました。本日、皆様にその詳細を発表したいと思います。

長文になりますので、心の準備をお願いします!

初めに、これまでの背景について[]

この1年と半年、私たちは皆様にWikiやモバイルの現代化について説明してまいりました。デザインのアップデートや広告の削減によって外見とパフォーマンスを改善するにとどまらず、現代化によってコミュニティを利用するユーザーを増やすこともできました。2014年から2018年にかけての編集および編集者数の推移は以下の通りです:

FANDOM Edits and Unique Contributors 2014 to Present

青が編集数、赤がユニークなコントリビューター(活発な編集者)の数を示します。

編集者数はご覧の通り上下していますが、今までは全体的に下降傾向が見られ、特に広告を増やした2016年には活発な編集者を失ってしまいました。しかし主に2017年からページ・パフォーマンスの改善が始まると、編集者の数が再びはっきりと増加し始めました。

私たちが今まで成し遂げられなかったのはユーザーの維持でした。編集をする人や読者が増えるのも大切なことですが、一度だけ来て離れてしまう人ばかりでは、健全なコミュニティをつくることはできません。

そこで浮上した課題は、どうすれば編集数の増加を維持しつつ、編集者と読者に何度も訪問してもらえるような環境をつくれるか、ということでした。

そこで私たちは上記の課題を念頭に、普段からコミュニティにいる編集者を今まで以上に惹きつけ、ユーザー維持に向けたコミュニティ主導の体験を構築するという明確な目標を立て、新しいプロジェクトを開始することにしたのです。

ユーザー維持に向けた過去の取り組み[]

私たちはこれまでにもユーザーを維持するため、チャットやメッセージウォール、記事へのコメント機能、ブログ、アチーブメントといった取り組みを行ってきました。しかし真に効果的なものはありませんでした…コミュニティが成長するにはユーザー数の維持が不可欠なので、誠に残念な結果といえます。ユーザーの維持率は常に一律で、皆様のような主要なユーザーだけが日常的にWikiを利用している状況が続いていました。

記事の編集に興味がない場合(実際、興味のある人は少数派です)、サイトに留まる理由が特にないことが、維持率の低い大きな要因です。ディスカッションはサイトに利用者を留めるある程度の要因となりましたが、Wiki編集者のコミュニティとは別物扱いされていることも少なくありません。またサイトの訪問者の大部分は、手軽な情報を求めてGoogleの検索結果からやってきた人々です。そうした訪問者は、情報を見つけ次第離れてしまいます。

コミュニティ訪問者数をGoogleに依存すればするほど、Googleが検索結果のウェブページを変更した際の影響がより大きくなります。今のところ、我々の側の機能でその状況を変えるほどの結果を残せたものはありません…

…たった一つを除いて。

FANDOMアプリから学んだこと[]

FANDOMアプリのリリースは、ユーザーの維持率を上げるうえで初めての成功をもたらしました。重要な要因となったのは以下の4点です:

  • Wikiとエディトリアル、ディスカッションを別々のコンテンツと感じないよう、より密接に表示する。
  • ディスカッションを通じて初めて、ユーザーが編集に貢献できる環境を整える。
  • 興味のあるトピックを登録し、それぞれに合った体験を調節できる。
  • 一度フィードを登録すると、次の通知を受け取ることができる。

毎日のユーザーと月間のユーザーの比率は以下の通りです:

FANDOM Daily Users and Monthly Users Ratio 2014 to Present

ご覧の通り、Wikiとエディトリアル(現状英語版のみの機能)の維持率は横ばいです。全コンテンツの中で統合化されたアプリのみが、大幅な増加を遂げています。

データを詳しく見ていくと、1日目の維持率、7日目の維持率、30日目の維持率というように分類ができ、アプリのリリース以降誰がリピーターとしてサイトに戻ってきているかがわかります。重要な指標である7日目に注目した場合、旧バージョンのアプリから既に15%の増加を遂げています。デスクトップやモバイルと比べてまだ情報が少ないですが、良い出発点になったといえるでしょう。

ここから、さらに次なる開発計画に進みます。

FANDOM統合[]

私たちの次の開発計画はユニフィケーション(統合)と呼ばれています。FANDOMにおける“ファンの探検”や、いかにしてファンの最終目的地となるかについてお話した時、本計画についても少しだけ触れました。FANDOMには多くの異なる、互いに繋がりのない編集方法や参加方法があり、その状況を指して“FANDOMミステリーハウス”などという表現も使いました。

FANDOMアプリは、統合化・個人化された体験がアクセス数の増加に繋がるという仮説が正しいことを私たちに示してくれました。今週木曜日の10月4日、私たちはユニフィケーションの最初の主要機能を皆様に紹介する予定です。現時点で多くをネタバレするつもりはありませんが、ユニフィケーションの重要な指針をお知らせしておきたいと思います。

  • ユニフィケーションはコミュニティ主導である。
  • ユニフィケーションは均質で単一のテーマではなく、今までどおり個々のコミュニティは個別に扱う。
  • ユニフィケーションは異なるコンテンツを一箇所で見つける方法を提供する。
  • ユニフィケーションは各コミュニティのテーマを中心に、より大きなファン・コミュニティを構築する機会を提供する。
  • ユニフィケーションではユーザーが独自のサイト体験を構築でき、トピックを選択し、コミュニティに新しいコンテンツが登場した時に通知を受け取ることができる。
  • ユニフィケーションは“FANDOMミステリーハウス”の現状に対処し、デスクトップとモバイル、アプリを通してサイトをより一貫したものにする。

最初のテスト・リリースの段階で上記すべてがカバーされているわけではありませんが、年内と2019年の初めに残りの準備を行い、ユニフィケーションの全体的目標に反映される予定です。木曜日に機能の詳細を紹介してから、各機能のリリース予定や今後のロードマップを皆様にお見せしたいと思っています!

本ブログ記事は英語版のIntroducing Unification, FANDOM's next big initiativeを翻訳したものです