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「どうすれば、自分の立ち上げた(あるいは、管理している)Wikiを新しいユーザーが見つけてくれるのだろう?」 おそらく、これはWikiのアドミンなら誰もが一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。大抵の場合、ほとんどのユーザーはGoogle検索からWikiページを探します。その一方、これまでFandomサイト上では、他のWikiページから自身のコンテンツを差別化し、興味をもっているユーザーの関心を引く効果的な方法は存在しませんでした。ページの右レールには「人気のページ」モジュールが、そしてページ下には「ファン・フィード」が存在するものの、皆さまからの長年のフィードバックは常に明確でした。「モジュールの情報は自分が見たい内容との関連性が低く、またページ下のファン・フィードは膨大すぎる。」と。 このことを受けて、Fandomチームがこの1年間進めてきたプロジェクトについて、本日発表できることを大変嬉しく思っています。本プロジェクトを通じて、ファンは皆さまのコンテンツをより簡単に発見し、さらに関連性の高いコンテンツを見つけ出せるようになります。 プロジェクト名は、「グローバル・タクソノミー」です。現在Fandomで構築を進めているこのプロジェクトは、現行のプラットフォーム、および統合型コミュニティ・プラットフォームの両方で使えるようになります。

グローバル・タクソノミーとは?

タクソノミーとは、「分類体系」を意味します。構造化されたデータをもとにコンテンツ同士の関連性を理解し、ユーザーがそれを発見しやすい形で再び情報をつなげていく方法を指します。Fandomでは現在、構造的な観点から見てページ同士がどのような関連性があるかを正確に知る手段がありません。技術的に言うと今のページ構造は相関性のない「フラット」な作りとなっています。つまり、Wikiページはどれも他のページとまったく関係がなく、各ページ同士から見た価値も分かりません。Wikiカテゴリはもちろんありますが、どちらかと言うとカテゴリではひとつのWiki内でのページ同士の関連性しかわからず、それ以外の全コミュニティのページとの関連性は教えてくれません。 グローバル・タクソノミーを活用することによって、ページ同士の関連性を構築できるようになります。たとえばBattlefront WikiWookieepediaが根本的に関連していて、その上でルーク・スカイウォーカーが(構造化データをもとに)キャラクターと分類されていること、またBattlefront Wikiのルーク・スカイウォーカーが実はWookieepediaのルーク・スカイウォーカーと同じキャラクターであることが自動的に特定されます。以上は比較的単純な例ではありますが、データを使ってどのような関連性を構築しようとしているかが理解しやすいかと思います。つまり、関連するコンテンツを含む、違うWikiページ同士を、背景でつなげていくのです。

なぜ重要なのか?

グローバル・タクソノミーは、ファンにとって関連性が高く、関心のあるコンテンツを発見しやすくなる重要な鍵となります。Netflixのドキュメンタリー番組「世界の"今"をダイジェスト」[1]の視聴者が、視聴行動の分析から「食品業界に潜む腐敗」[2]にもおそらく興味を持つだろうとおすすめしているのと同様に、FandomでもCall of Duty Wikiページの訪問者が、My Little Pony Wikiページにも興味を持つと判断しておすすめすることができるようになります。これは冗談ではなく、グローバル・タクソノミーではコミュニティ同士の「一見わからない」関連性を割り出すことができます。そして、ユーザーの興味関心を学習し、レコメンデーション・フィードなどサイト全体に亘った各種機能に学習結果を反映することができるのです。 また今回の開発により、コミュニティが長年声を上げてきた「関連性の高いコンテンツのご提案の欠落」という、大きな悩みも解決することができます。「人気のページ」モジュール(以前はFandom.comのエディトリアル・コンテンツにスポットライトを当てるために使用されていたもの)、およびファン・フィードではFandomで最近人気のあるコンテンツをおすすめしているものの、閲覧しているユーザー個人にとって必ずしも興味のあるコンテンツではありませんでした。アドミンもユーザーも、なぜゲーマーがアニメシリーズのコンテンツをおすすめされているか理解できないと訴えてきましたが、それに対して我々は「ユーザーは幅広いジャンルのファンである」とお答えしてきました。これ自体真実ではありますが、消費者はやはり自分にとって関連性の高い内容をますます求めているため、グローバル・タクソノミーを開発することで、彼らが興味を持つコンテンツを(データ・ドリブンアプローチによる情報基盤にもとづくため)自信を持って提供することができるようになります。 ここで良い事例をひとつご紹介します。今年、多くの人が興奮した「ゲーム・オブ・スローンズ」が終了してしまいました。ファンは次に何を観るべきでしょうか? データ・ドリブン型のグローバル・タクソノミーがあることによって、Fandomはその悩みに応えられるようになります。その他「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンがFandomで閲覧した内容をもとに、ファンタジージャンルの様々なドラマ同士の関連性を理解し、次に観るべきおすすめドラマを提案できるようになります。また、ドラマだけでなく、ユーザーの興味・関心をもとにゲームや本、映画など、様々なコンテンツをおすすめできるのです。

実際はいつから使えるの?

2019年に進めてきたグローバル・タクソノミーの開発作業は主に基盤を作り上げるためのものでした。ラベルの設定や、それらコンテンツラベルを適切にWikiページと関連付ける作業を、Wikiマネージャーおよびコンテンツチームメンバーと連携しながら進めてきました。コンテンツラベルの体系が正確に確立されることが重要だったため、FandomおよびGamepedia双方に渡るアドミンの方たちの協力を仰いできました。2020年の前半に計画されているパイロットテストでは、構築された関連性データをいよいよ展開し、新しいおすすめ体験を実現していきます。 前述のパイロットテストでは、グローバル・タクソノミーによる初期段階の分析内容をもとに、ファン・フィードを再利用する形でデータ・ドリブン型のおすすめをページ上に表示します。最初からはきれいに整理された情報にはならないことが予想されますが、ファン・フィードがユーザーの関心にもっと寄り添った機能に改善されるための大きな一歩となります。テスト結果は、統合型コミュニティ・プラットフォームにおける魅力的なおすすめ体験をさらに磨き上げるだけでなく、ファン・フィードのユーザー体験も刷新するための貴重な知見となります。また、これは現在多くのコミュニティが使っているWikiフッターの代わりにもなると考えています。関連するWikiフッターはどちらかと言うとマニュアルでキュレーションされたテンプレートの役割を持ちますが、今回の取り組みは、最終的には自動化されたレコメンドエンジン(利用者の好みに合ったものを表示するしくみ)の実現となります。 本パイロットは統合型コミュニティ・プラットフォームの一環として展開されますが、あくまでも別プロジェクトとして扱われること、またグローバル・タクソノミーが現行のFandomプラットフォームでもローンチされることにご留意ください。Gamepediaプラットフォームではローンチされませんが、FandomとGamepediaが統合型コミュニティ・プラットフォームとして正式に稼働を開始した際には、Gamepediaコミュニティも同じくグローバル・タクソノミー機能を活用することができます。

まとめ

今回、かなり多くの情報をお伝えしました。以下が要約です。

  • Netflixのようなレコメンドエンジンを持つサイトと同様に、Fandomでもグローバル・タクソノミー(分類体系)を構築し、Wikiページの関連性を理解した上で新しいコンテンツをおすすめしていきます。このような分類体系を活用することで、ユーザーは自分の興味関心に近いWikiページを発見しやすくなります。
  • 今回新しく立ち上げたグローバル・タクソノミープロジェクトは最終的にFandomでのユーザー体験を改善し、自分にとって本当に興味のあるコンテンツが見つけやすくなります。またファンだけでなく、Wiki編集者や読者を含めた利用者全体のかかわりを高める方法も、同プロジェクトを通じてさらに探求していきます。

かなり大規模な施策となりますが、この度、満を持してプロジェクト内容を発表できたことをとても嬉しく思います。今回の初報に関するご質問がありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。別件でもサポートが必要な場合はサポートデスクまでご遠慮なくお問い合わせください。

この記事は英語版のIntroducing Global Taxonomyを翻訳したものです。
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