コミュニティセントラル
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本投稿の著者は、Fandom powered by Wikia人事部バイスプレジデントのアン・ワトソンです。ワトソンは2012年に入社しました。

4年半前にWikiaという名の会社の門戸をたたいた当初、私は時を同じくして入社した同期たちと同様の理由でここを選びました。破竹の勢いを見せるこの活気づいた巨大コミュニティが、こんなにも小さな会社に支えられていることに当時、誰もが驚愕の気持ちと憧れを持っていたのです。人事部初の社員として配属された私は、自分の役割が会社のインフラを構築し、零細企業がふさわしい規模に成長するために人事部がしなければならない業務を果たしていくということに、もちろん何の疑いの余地もありませんでした。

Ann Dinosaur Talent Team

そんな中でも特に私がワクワクしたのは、この会社の社風でもあるコミュニティを中心とする文化、およびその未来を育んでいくという自分のもうひとつの役割でした。ここは全員がお互いのことを思いやるような職場です。私たちの仲の良さは、たとえ別々にお昼を買いに行ったとしても、オフィスに戻ってみんなで食べることを自ら選ぶほど。私が得意とするスター・トレックジョークを理解してくれる社員がいると知ったときは、本当に感動しました!何よりも最高なのは、この会社は何から何まで、それこそ社員から私たちが座るイスまでもが少しずつ変わっていたり、ミスマッチかもしれないけど、オフィスの扉を開いてここに来さえすれば、本当の自分で居られる環境なのです。それこそが、Fandomの素晴らしさのすべてと言っても過言ではありません。Fandom Dayのこちらの写真を見ればそれは一目瞭然でしょう。ちなみに、真ん中の恐竜が私です!

私たちの文化やお互いとの関わり方、あるいは日々の行動ひとつひとつを取っても、すべて私たちが掲げる価値観に根づいたものです。入社して最初の1年、私たちはこの「価値観」を定義すべく、じっくりと物事を観察し、話し合い、書面に残すことに努めました。当初はまさかあんなにも大変な作業になるとは夢にも思っていませんでした! 悠長にも、最初は学校の課題みたいにチーム別に役割とテーマをあてがわれ、最後に発表をするだけでいいと考えていましたが、実際は化石化した琥珀から取り出したDNAをもとに恐竜を生み出すくらい、大変だったのです(そう、私が無類の恐竜好きだということはもうお分かりですね)。それほど、途轍もなく至難の業でした。

まず、私たちが思う価値観を最も良く言い表す言葉を探すことから、この価値観を定義するプロセスを開始しました。そして会社全体が参加するまで、同じプロセスを数回繰り返したのです。それから委員会を設立し、それまでたたきだした構想を最終的な言葉に絞り込んでいく作業を行いました。例えば「連携」と「協力」の違いについて討論したり、あるいは「誠実」「実直」「信頼」といった理念は社会人としてわざわざ基本指針に入れるには当たり前すぎか、それともあえて提言すべきかの議論を何度も重ねたのです。

プロセスは何ヶ月もかかりましたが、その時点でこの大掛かりな集団思考の成果は決して満足とは言えませんでした。私たちが求めていた物事の本質がだんだん見えなくなり、プロセスを踏めば踏むほど、当初のビジョンから遠ざかっていくかのような感覚に陥ったのです。

最終的に私たちが探していた真実は、深みにはまっていた考えから抜け出すために自分たちに問いただした単純な質問から見つかりました。その質問とは、「いま私たち全員がエイリアンに誘拐されたとしたら、エイリアンが登場した以前とまったく同じ文化を再現するために、私たちの後任者に必要な特徴とは?」というもの。そこで気づいたのは、答えに盛り込むべき言葉は私たちの業務を説明するものではなく、その業務を遂行、もしくはお互いと関わる際に倣うべき思想や精神を表さなければならない、ということでした。そのように道筋を立てた瞬間、私たちは社員としての中核を見出すことができたのです。それはまさに、私たちが掲げる5つの価値観が生まれた瞬間でした。

Fandomチームに採用する新しい人たちは、実際の職務とは関係なく、全員がこれら価値観を本質的に持っています。逆にそうでなければ、新しい社員は私たちとうまくチームワークを発揮することができないでしょう。どれも私たちのDNAに深く染みついているため、わざわざ行動規範や会社規定で強制する必要もなく、この点でも私たちは他社と一線を画しています。もちろん書面でもそれらは説明されていますが(実際、私たちの行動規範はコミュニティ・ガイドラインに直接反映されています)、元々その価値観が日々の生活の中に根づいていれば、Fandomのチームメンバーとしても自然とその価値観に則って行動できるのです。

私たちの企業価値や、会社としての在り方の最も素晴らしい特徴のひとつが、それらがコミュニティの精神をそのまま反復している点です。 企業価値を説明するストーリーを社員に聞き出すと、彼らはいつもコミュニティでのメンバー同士の触れ合いから実例をすぐに見つけてきます。どんなに会社が進化し、その規模が大きくなったり、ブランド名が変わろうと、それこそが中核にいる私たちそのものなのです。それだけは永遠に変わりません。スタートレックの世界に置き換えるなら、それが私たちの最優先指令なのですから。

私たちは次の5週間かけて、Fandomの企業価値について皆さまにさらに公開していきます。エグゼクティブチームの社員がそれぞれの価値について触れ、世界中のオフィスで日々それを体現しているストーリーを共有します。最新投稿は毎週火曜日になりますので、ぜひチェックしてみてください!Fandomの秘話についてさらに深く語れる機会を持てることを、一同大変うれしく思います。乞うご期待ください!

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