- 今回は、Fandom powered by Wikiaプロダクト&イノベーション最高責任者のテッド・ギル(2014年入社)と、エンジニアリング担当上級副社長のアンドルジェ・スエドルジンスキ(2010年入社)からの投稿です。
10年以上前にFandom(当時のWikia)が設立されたとき、Fandomの唯一の目的は「同じ関心を持つ人どうしを結び付ける」ことでした。ですから、Fandomの価値観を築くうえで、コラボレーションという言葉を抜きに弊社のことを語ることはできないのは明らかでした。
以前こちらでご紹介しましたが、Wikiはコラボレーションの上に成り立っており、これがサイト自体の性質を作り上げています。Wikiが広く普及したのは、1人の知識よりも大勢の知識の方がはるかに勝るためです。Wikipediaで始まったWikiは、今日、Fandomの何千ものwikiに発展しました。こうしてFandomは、世界最大のエンターテイメント・ファンサイトに成長することができたのです。
それでは、Fandomスタッフの普段のコラボレーションの様子とはどういったものなのでしょう。これについては、人事担当副社長のアン・ワトソンがFandomの価値観についての投稿で取り上げました。アンはこの中で、Fandomの会社としてのあり方がコミュニティのあり方に驚くほど反映されていると述べています。考え方もバックグラウンドも様々に異なるスタッフたちは、問題解決や意思決定へのアプローチとしてその多様性を利用しているのです。このブログ記事を書く作業もwikiページの編集と似ていて、1人だけで作成するのではなく、常に別の誰かが確認し、編集することで、可能な限り品質の高いものをお届けできるようにしています。
スタッフどうしのコラボレーションについての最近の良い例は、2015年に「コミュニティ・コネクト(Community Connect)」の初開催を決定したときのことです。当初は、サンフランシスコの本社に20~30人のユーザーをお招きして、Fandomのプロダクトと今後の目標に対するご意見や、サイトについてのご要望などをお聞かせいただこうというシンプルな発想から生まれたイベントでしたが、実際はそれほど単純なものではありませんでした。こうしたイベントの計画にはいくつもの準備が伴うからです。イベントを無事開催して成功へと導けるかどうかは、チームどうしのコラボレーションにかかっていました。コミュニティチームはユーザー全員に招待状を送り、秘書チームは招待客の交通や宿泊の手配をし、オフィス・マネージャー・チームはイベント開催に向けて会場の準備を行いました。また、イベント期間中は、プロダクト、マーケティング、コミュニティ、デザインなどの各チームがプレゼンテーションとフィードバック・セッションを実施しました。数えあげればきりがありませんが、各々のスタッフが何らかの形でコラボレーションに一役買ったのです。
第1回のコミュニティ・コネクトが成功したことで、今年はその規模をさらに広げることになり、サンフランシスコのほかに、エンジニアリング・チームの大半が所属するポーランドのポズナンでもこのイベントを開催しました。今年は前回の内容に加えてフォーカスグループとユーザーテストのセッションも設けたため、さらに多くのチームがコラボレーションに加わりました。その上、2か国でのイベント開催にはさらなる準備が必要でした。参加者やスタッフの交通と宿泊の手配が増えたことで、オフィス・マネージャー・チームの仕事も増えたわけです。しかしながら、どちらのイベントも順調に運びました。
サンフランシスコ・オフィスへは以前にも数多くのアドミンの方々にお越しいただいたことがありますが、ポズナン・オフィスへ一度にたくさんのユーザーの方々をお招きしたのは今年が初めてでした。ポーランドのエンジニアたちは自らのオフィスでユーザーの皆さんとお会いできて、たいへん光栄に感じていましたが、ユーザーの方々にもエンジニアたちとの交流をお楽しみいただけたようです。一般の人々よりもテクノロジーに精通していらっしゃるアドミンやパワーユーザーの方々には、サイトの構築や維持に関わるスタッフと徹底的に話し合うという滅多にない経験をしていただけたのではないかと思います。
対面式のコラボレーションが重要であることは言うまでもありません。Fandomスタッフは、ブログやフォーラム、チャットなどを通じて、ユーザーの方々とのバーチャルなコラボレーションと会話を常に大切にしてまいりました。しかし、仮想世界のやり取りと実世界のやり取りは同じではありません。相手の顔を実際に見ながらの会話では数々の障害が取り除かれ、相手の口調も本心も読み取りやすくなります。人と人との直接的な結び付きが、気兼ねのない実直な会話を生み出すのでしょう。コミュニティ・コネクトにユーザーテスト・セッションを新たに設けたのは、まさにそのためです。テスト・セッションでは、ユーザーの方々からFandomの新しい機能やアイデアについて貴重なご意見をお聞かせいただくことができました。
ユーザーの中には、長年、スタッフとのコラボレーションにたいへんご尽力くださっている方々がいらっしゃいます。こうしたコラボレーションには、バランスという価値も見出すことができます。たとえば、ボランティア開発者の方々にはサイト上のバグ修正や新しいツールの開発にご協力いただいていますが、その過程で、彼らは自分たちの趣味を楽しむだけでなく、プロとしてのスキルを養い、関心を深めていらっしゃいます。これまで実際に、多くのボランティア・メンバーの方がインターンシップに参加され、中にはフルタイムのスタッフになった人もいます。
さて、このような素晴らしいコラボレーションはコミュニティなしにはあり得ません。「Fandomの価値」シリーズの来週の投稿では、コミュニティ担当副社長のジェン・バートンと事業開発担当上級副社長のウィリアム・シュルツェがコミュニティの価値についてお伝えします。
皆さんのコミュニティではどのようにコラボレーションされていますか?また、皆さんはなぜコラボレーションが大切だと思われますか?ぜひコメントにてお聞かせください。お待ちしております!
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